新しくなる京都府立総合資料館

 京都市左京区にある「京都府立総合資料館」。周辺には、京都コンサートホールや植物園・京都府立大学といった多くの文化教育施設が集積し、図書館・公文書館・博物館の機能を兼ね備えた総合文化施設として、広く人々に親しまれている。
 総合資料館の開館は、1963(昭和38)年のことであり、当時岡崎にあった府立図書館の蔵書21万冊のうち18万冊を引き継ぐ形でスタートしたその蔵書数は、現在では約32万冊にもなっている。その他にも館内には、「東寺百合文書」をはじめとした寺社・旧家伝来の古文書や、行政資料、美術工芸品、民俗資料などの実物資料などが多数収蔵されている。
 そんな、「府立総合資料館」も49年が経過し、建物の老朽化が進んでいることや、多様化する府民ニーズへの的確な対応が求められていることなどから、その再整備が計画されている。
 府が発表している新総合資料館の再整備についての資料によると、京都コンサートホールの南側にある、下鴨西通に面した府立大学の農場部分に、現在の約2倍弱にあたる、2万4000平方メートルの新総合資料館を建設し、府立大学付属図書館の蔵書約40万冊と併せて、府立大学との機能連携を図る。更に、新しく「国際京都学センター」を併設し、並木道のプロムナード等も将来整備する予定となっている。
 完成予定は14年度。新しい文化・環境・学術の国際的な交流発信拠点の創生にむけて,今から楽しみなプロジェクトである。